腱鞘炎とは
手の親指を伸ばした時に、2本の腱が浮かび上がります。
腱鞘炎とは、その2本の腱のうち外側の腱と、腱鞘(腱が通るトンネル)が炎症を起こし、動きがスムーズでなくなるため、腫れたり痛みが出る症状です。
手や指の使い過ぎが主な原因となり、親指を動かすたびに強い痛みが走り、日常生活に支障を来すことが多くあります。
病院では、湿布や投薬、ステロイド注射などを行いながら、痛いところを安静に保つ保存療法が一般的です。
それでも改善しない場合や再発する場合は手術が行われます。
腱鞘炎の原因と症状
親指の使いすぎにより、短母指屈筋腱と長母指外転筋腱が通る腱鞘(腱が通るトンネルの様な場所)が炎症を起こし腫れるため、腱がスムーズに動かなくなってしまうことにより症状が現れます。
腱鞘には上記の2本の腱を分けて通すための隔壁がありますが、隔壁や腱の数は人により異なるため、症状の起こりやすさにも個人差があります。
妊娠、出産、更年期のホルモンバランスの変化も関係しており、20~30、50代の女性に多く生じます。
また、作業やスポーツによる指や手の酷使も原因の一つとなります。
炎症を起こすことで親指を広げたり、動かしたりすると、親指側の手首に強い痛みが走ります。
腱鞘炎の治療
患部を安静にすることが必要で、原因となった負荷をできるだけ避け、ギプス固定をすることもあります。
安静を保ちながら湿布や投薬、腱鞘内ステロイド注射などの保存的療法を行います。
多くの場合は上記の方法で改善しますが、改善しない場合や再発を繰り返す場合は、炎症を起こしている腱鞘を切開し、隔壁の切除などを行い腱を開放する手術が行われます。
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